2008年10月3日金曜日

釣れ連れなるままに 〜その④


 自分の竿を持ち釣り方を指南中の師匠  08.09.07 T川本流にて

 師匠のことは、今は絶版になってしまった「テンカラクラブ」という季刊誌で知っていた。この雑誌には瀬畑さんを始め天野さん、石垣先生など現代のテンカラを代表する名人が紹介されていたが、テンカラの鬼が一番のお気に入りになった。子どもがイチローや中田に憧れるように自分のヒーロになっていた。記事の中で語られていた、その武人のような釣りに対する姿勢と厳格さ、そして確かな釣りの理論。釣りに関して全く無知な自分にも「すごい」と思えた。
そして、極めつけが大鉤に長竿、ロングラインの釣り

「最強レベルライン」を知ったとき

「これだ!これしかない。」自分の求めるものが見つかった。
 
即ビデオを購入、テープがすり減るほど見た。カッコイイ!!(今ではDVDにダビングしたものを見ています。やっぱりカッコイイ!!帽子のつばは真っ直ぐだけど・・・必見です。)
そして、その憧れのテンカラの鬼・榊原さんが石徹白フィッシャーズホリデーでテンカラ講習会を行うことを知り、会いに行ったのである。

 会場に早めに着き、そわそわしながら“鬼”の現れるのを待っていると、来た!。その時のことは今でもはっきり覚えている。

小柄なその体に合わない存在感

ただ歩いているだけなのに、

その物腰、眼光の鋭さ、まさに武人

周りの空気を変えてしまうほどの威厳に満ちていた。
 
 話しかけたいけど、とてもそんなことできる雰囲気ではなく、ただ一定の距離をおいて遠目に見つめるだけだった。(オレって、ストーカーか恋する乙女)そんな中、勇気のある人も居るもので“鬼”に声をかけた人が居た。じーっとその様子を観察していると“鬼”に食われるでもなく、何やら自分の竿を持ち出し“鬼”に見せている。竿の調子を見てもらっているのだ。これはチャンス!急いで自分も車に竿をとりに行き、見物人の輪に入り込んで機会をうかがった。すると、自分の物欲しそうな視線に気がついたのか“鬼”と目が合った。(ビビるなオレ)勇気を振り絞り声をかけ自分の竿を差し出した。意外にも“鬼”は優しく気さくで、何処の何者かも分からない自分の竿の調子を当然のことのように見て下さった。糸をつけるようにと言われ、焦りながら自分の持っていたラインをつけると、“鬼”は再びその竿を手に取り、一振りで見たこともない綺麗なループを描いてみせた。何度もビデオで見た憧れのキャスティングだ。自分が毎日のように練習し続けても満足にラインを飛ばすことができなかった竿を、初めて手に持って、たったの一振りでである。同じ自分の竿とは思えなかった。
そして、鬼はこう言われた。
「この竿はこう振るダヨ。」と
 

これが、「テンカラの鬼」、師匠との出会いである。

そして、愛すべきテンカラ仲間との出会いもここであった。
・・・・・・・・・つづく

1 件のコメント:

花立毛鉤工房 さんのコメント...

佐久島の漁師見習いさんと連絡がつきました。飲み会、やりましょう。