今までに師匠から頂いた毛鉤の一部
師匠は使ってみろと言って気軽にくれるのですが、実は、使わずに大切にとってあります。私の宝物です。
この毛鉤をお手本にしています。
使い方次第でこの鉤にでかい魚が出るんです。
石徹白で師匠に出会い、ホームの川に誘われ出かけた時のことである。
自分はそれまで、最強レベルラインに影響されてとにかくでかい毛鉤を多用していた。毛鉤の巻き方も、素材も知らず、今考えても「そんな毛鉤で釣れるけ?」というような毛鉤を巻いていた。
(石徹白でF原さんに毛鉤をもらって初めて、本物の毛鉤を見た。それから毛鉤の機能、釣り方を指南して頂いて初めて魚を釣ることができたのだが。)
その年の春、この川に独りで釣行したことがあった。その時川で出会ったテンカラ師に釣果を聞かれ、全然釣れないこと、今まで渓魚を釣ったことがないことを伝えると、毛鉤を見せてみろというので見せた。するとこんな毛鉤で釣れる訳がないとひどく馬鹿にされた。そしてその人の毛鉤を見せてくれた。#12くらいの小さな毛鉤だった。それで何匹もアマゴを掛けたというその人の話を聞きながら、凄く悔しく思った。自分が釣れないことでなく、自分が憧れている鬼の釣りを馬鹿にされた気がしたからだ。(今思えばあの鉤ではしかないのだが)
その事を師匠に話し、その毛鉤を見せると笑うどころか「これで釣れるよ」と言って、お世辞にも釣れそうとは言えない毛鉤を使って、目の前で本当にアマゴを掛けてくれた。
師匠が言うには
「その衆は、こういう鉤の使い方を知らんダヨ。こういう鉤じゃニャア出ん時もあるし、普通の衆は飛ばせんダヨ。」
嬉しかった。師匠の腕にも感動したが、入門仕立ての新人にまで、やってきたことを無に帰させないという心遣いに感動した。
「それぞれが、自分の信じる釣りをすればいい。それをするための知識と技術を身につければいい。間違いなんかじゃない。」
師匠の釣りを見てそう教えられた。
2 件のコメント:
いいはなしだなぁ~(涙)。
以前に1度聞いたけど、やっぱ師匠ってすごい!
誰も悪者にならない話しはいいな。
素晴らしい人ですな。
俺はフライやってますが、テンカラは理想の釣りです。
フライは『釣り』よりも余計なものが多いです
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